1.高気密高断熱な住宅とは



最近の家作りで最も注目されているワードと言っても過言ではないかもしれません。そもそも高気密高断熱とは、『家の隙間が少なく、外気温に左右されにくい』という事です。気密性が高いほど家の隙間が少なく、断熱性が高いほど外気温に左右されなくなります。それぞれC値(気密)とかUa値(断熱)という数値で表す事ができて、その数値が低いほど『高気密高断熱』となります。『高気密高断熱』になる程、室温が保たれやすくなり、家の中で快適に過ごせるようになります。



2.高気密高断熱な住宅にする為には



先程も述べましたが、C値とUa値を低くすることが必要です。気密に関しては施工会社が気密性に重点を置いているかで差が出てしまうので、契約前に確認が必要です。断熱性を上げるには『断熱材を厚くする』『窓のグレードをあげる、窓を極力減らす』などを検討する必要があります。よく断熱材の種類を替えると良いと思う方もいるかと思います。間違いでは無いと思いますが、より大切なのは断熱材の厚みです。断熱材の種類を指定するよりも、施工会社が得意としている断熱材を、しっかりとした厚さで施工してもらう方が施工ミスも少なくなり良いと思います。



3.高気密高断熱の注意点



まず高気密高断熱は、どの水準を上回ると該当するという基準が曖昧です。つまり言ったもん勝ちの側面があるので、施工会社の言葉だけでなく、自分たちでもしっかりと勉強する事が大切です。またいくら高気密高断熱な作りにしても、『換気計画』が疎かだと真価を発揮できません。室温を一定にする事を考えるなら熱交換型の第1種換気を採用する方が良いと思います。しかし換気能力だけで考えれば、気密性がしっかり担保されている事が条件ですが、第3種換気でも換気に関しては大丈夫です。しっかり換気ができていないと構造躯体が湿気でやられてしまう事があるので、高気密高断熱と換気計画はセットでお考えください。



4.個人的な意見

高気密高断熱は今後住宅に必ず必要になるものである事は間違いありません。しかし高気密高断熱の住宅にしたからと言って、全てが幸せになるわけではありません。高気密高断熱の必要性は理解していますが、高気密高断熱こそが家作りの全てでは無いと考えています。疎かにして良いものではありませんが、家族がいて、みんなが楽しく過ごせる家、それが本当の暖かい家だと思ってます。その為の手段が高気密高断熱の追求と考える方もいれば、違う考えの方もいると思います。住宅にまとめるものは人それぞれです。自分達が良いと思った家が、本当の良い家であると私は思っています。